高地に広がる大パノラマ 四国カルストで見た朝日と、橋本食堂の鍋焼きラーメン

 

 

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四国に来たら絶対に行きたい場所があった。

日本三大カルストのひとつ「四国カルスト」は高知県と愛媛県にまたがる広大なカルスト台地で、三大カルストの中では最も標高の高い場所にある。

今回の旅行は四国カルストに行くために計画したようなものだったのだが、行程中は天候に恵まれず四国カルストの天気予報を見てはため息をつく日々が続いていた。

しかし、最終日にようやく太陽が出てくれそうな予報となったので、満を持して四国カルストへ向うことにした。

 

 

 

 

 

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念願の四国カルストへ向かう

道の駅ゆすはら

日帰り入浴の施設がある「道の駅ゆすはら」にて

柏島以降は一度高知市内に戻っていた私は、再び高知市を後にして四国カルストのある愛媛との県境を目指していた。

晴れれば朝日を撮影したかったので、今回も前日に現地入りして夜を明かす段取りだ。

四国カルストに近い「道の駅ゆすはら」で日帰り温泉を堪能した後は、いよいよカルスト台地の広がる山頂へと車を走らせて行った。

 

 

天狗高原の見晴台

天狗高原の見晴台

前日の四国カルストは霧に包まれ相変わらずの雨模様であったが、夜の間に雲は流れ、カルスト台地の上には星空が出るほどになっていた。

日の出の時刻が迫ってくると天狗高原の見晴台には人が集まってきており、やはり高原一番の高台だけあって人気は高いようだ。

私は前日のロケハンで見晴台の下にある展望台で撮影することに決めており、こちらは人気がないようで展望台を独り占めして日の出を待つ事ができたのだった。

 

 

四国カルストで見た朝日

四国カルストで見た朝日

四国カルストから望む朝日は絶景の一言で、撮った写真は天候に悩まされ続けた今回の旅が報われる一枚となった。

しかし、5月といえど標高が1400メートルと高いので、朝方はさすがに冷え込みがきつくて身にしみる。

私としたことが出発の時に長袖を積むのをうっかり忘れてしまい、この時はたまたま積んでいたレインウェアで寒さをしのいでの撮影となった。

これもまた、この旅行の忘れ難い思い出と教訓になることだろう。

 

 

四国カルスト

牛の放牧地でもある四国カルストでは沢山の牛が見られる

四国カルストは東西に伸びる四国カルスト公園縦断線で縦断ができる。

先ほど日の出の撮影をした東側は天狗高原を有する高知県で、西側は姫鶴平の広がる愛媛県となる。

早朝で観光客も少ないので天狗高原の駐車スペースに車を停め、姫鶴平まで続く絶景の道を徒歩で散策することにした。

道路沿いは牛が放牧されていたりと牧歌的な風景が続き、日本のスイスと称されるのもなるほど頷ける。

 

 

四国カルストのカレンフェルト

四国カルストのカレンフェルト

カルスト地形は石灰岩など水に溶けやすい岩石で構成された大地が、雨水などに侵食されて出来た地形である。

地表に飛び出しているのは周囲が侵食されて溶け残った岩でカレンフェルトといい、日本では墓石地形などと呼ばれる。

反対に岩が侵食されてすり鉢状の窪みになった部分をドリーネといい、この四国カルストではドリーネ群もよく観察できるので地質好きにはたまらない場所だろう。

 

 

四国カルスト

高知と愛媛の県境付近は絶景の展望が続く

ちょうど高知県と愛媛県の県境のあたりは素晴らしい絶景だ。

天狗高原から姫鶴平の所要時間は、徒歩だとだいたい1時間程度の散策となりちょうどよい運動になった。

天狗高原には「星ふるヴィレッジTENGU」、姫鶴平には「姫鶴荘」とそれぞれ宿泊施設があるが、姫鶴荘にはさらにキャンプ場もあるので、そちらの方は多くのテントが張られ賑わいを見せていた。

 

 

四国カルスト

四国カルストの天空の道は人気のツーリングスポット

姫鶴平までの散策を終える頃には、空模様は再び薄灰色に戻ろうとしていた。

結局、丸一日晴れることが無い旅程だったのが悔やまれるが、最後に四国カルストでの朝日を拝むことができただけでも良しとしよう。

残す旅程は帰りのフェリーに乗るために徳島港へと向かうのみ。

ちょうどその道中に気になるラーメン店があるので寄ることにした。

 

 

 

 

須崎市のB級グルメ、橋本食堂の鍋焼きラーメン

橋本食堂の鍋焼きラーメン

橋本食堂の鍋焼きラーメン

高知県須崎市には「鍋焼きラーメン」という、昭和の時代から愛されているB級グルメがあるようだ。

その中でも「橋本食堂」が有名とのことで、ちょうど四国カルストからの帰り道ということもあって寄ることにした。

注文したのは一番人気の鍋焼きラーメンとライスで、配膳された鍋焼きラーメンはというと実にシンプルな見た目をしている。

 

 

橋本食堂の鍋焼きラーメン

鶏の出汁がよく効いた醤油ラーメンは味わい深い

あっさりとした醤油ラーメンなのだが、非常に味わいが深いスープでとても美味なラーメンだった。

麺は中太のストレート麺で、煮込みに負けずしっかりとしたコシがあるのが印象的だ。

スープとの相性も抜群に良いので、ずるずると啜る動作が止まらない。

 

 

橋本食堂の鍋焼きラーメン

橋本食堂ではライスを付けるのは定番のようだ

最後の〆はもちろんこうである。

まるで上等な鶏雑炊でも食べているような味で、こちらも無我夢中で食べてしまった。

これは小ライスなので椀の方に盛ったが、普通以上のライスであれば迷わず鍋の方に入れるべきであろう。

 

 

翌朝以降の天気はまさかの晴れ

徳島港

帰りはオーシャン東九フェリー「しまんと」で東京港へ

この日は一気に徳島まで戻り、翌日の午前中に出港する東京行きのフェリーに乗るために徳島市内のホテルで一泊した。

これまでの旅程の車中泊では不便を感じたわけではなかったが、ホテルは風呂もすぐ入れるし空調も整っているので快適で良いものだ。

旅程に自由度を持たせるため、どうしても車中泊前提で計画してしまうが、「この日は必ずここにいる」という場合は積極的にホテルも利用していきたい。

 

さて、翌朝になると停滞していた雨雲はすっかり抜けており、この日から天気はすっかり回復して、快晴のゴールデンウイーク後半がはじまろうとしていた。

これには流石に苦笑いだが、それもまた旅行の巡り合わせなのである。

 

 

 

 

 

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「しまんと」から見る夕日

今回の四国旅行は7泊8日と、自分の中でもかなり長期の旅行になった。

当初の計画では四国全体を周るつもりだったが、天候不順が続いたために、唯一晴れの望みがあった高知県に絞っての行動を余儀なくされてしまった。

結局、晴れ間が見れたのは柏島の日の午前中と、四国カルストの午前中のみで、それ以外の豪雨となった日などは桂浜水族館で過ごしたりしたものだ。

柏島や四国カルストについては良い旅行になったが、それでも本来期待していたものとは大きな開きがあるのは否めない。

不完全燃焼気味ではあったが、とりあえずは今回の体験を綴った記録を出しておくことにしよう。

四国は中央構造線を有する地質の宝庫であるので、機会があれば何度でも訪れたい土地である。

次こそは快晴のカルスト台地や碧い海を拝みたいものだ。