奥日光・千手ヶ浜のクリンソウと、ふる川の海老天もりひもかわ


奥日光・千手ヶ浜に群生するクリンソウを見に行って来ました。

 

 

中禅寺湖の西側に位置する千手ヶ浜と呼ばれる場所に、6月に見頃を迎えるクリンソウという花の群生地があります。

サクラソウ科サクラソウ属のこの花は暑さに弱く、主に水の綺麗な山間部などに群生しています。
この千手ヶ浜は一般車両の通行が禁止されている自然保護区域の中にあり、クリンソウと合わせて奥日光の素晴らしい自然を楽しめる場所になっているので、以前から一度は行ってみたいと思っていました。

写真愛好家などの間ではかなり有名な場所なので、当然この時期はとても混雑するのは覚悟の上で・・・・

空いている平日に休みを取って行こうかと思っていましたが、とても天気の良い休日がタイミング良く訪れたので、思い立って奥日光へ足を運んでみました。

 

 

 

 

赤沼車庫から千手ヶ浜までは低公害バスで

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中禅寺湖の西側に位置する千手ヶ浜に行くには、戦場ヶ原付近にある赤沼車庫から定期運行している低公害バスでいくか、船の駅中禅寺より遊覧船で行くか、もしくは徒歩・自転車といった自力で行くかになります。

出来るだけ早く着きたい人は赤沼車庫から運行している低公害バスがおすすめで、この時期の休日は5時半に終点の千手ヶ浜行きのバスが出ています。
赤沼車庫の駐車場には限りがあるので念のため深夜に現地入りしたところ、まだ0時くらいだというのにざっと20台は停まって朝を待っていました。

夜はとても寒いです、6月の奥日光の夜はまだまだ息が白くなるので注意です。

 

 

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駐車場で軽く仮眠をしてバスが動くのを待ちます。
低公害バスはすぐに一般車両が入れない保護区域内の道を走り始めて行き、ご覧の通りバスの中にいてもかなりのマイナスイオンを感じる良い雰囲気の林道でした。

赤沼車庫から千手ヶ浜までは約10kmとトレッキング向きな道程で、徒歩や自転車で行く人も数多くいました。
徒歩でも3時間くらいなので、森林浴をしながらのハイキングも楽しそうです。
熊に会わなければ。

 

 

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低公害バスに揺られること約30分で千手ヶ浜に到着します。

 

 

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バス停から5分ほど歩くと千手ヶ浜に到着。自然がとても豊かなせいか、周囲に全く余計なものが無く、広角で撮るのがとても楽しいです。
そしてこの千手ヶ浜からしばらく湖畔を歩いていくとクリンソウの群生地があります。

 

 

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クリンソウの群生地は周囲を鹿避けネットに囲まれ手厚く保護されていました。
現在の奥日光では鹿の侵入防止柵などの設置で森林を保護しつつ、鹿の個体数のモニタリングも実施して共生のバランスをとっているそうです。

 

 

 

 

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初めて目にする大量のクリンソウを前にしばし見惚れてしまいます。

ここは仙人と呼ばれている方が個人で開放してくださっている場所ということで、これは大変に有り難いことです。
ちなみに、満開の状態がどういう感じなのか分からないのですが、横耳で人の話を聞いていたところ、どうやらこの状態は4~5分咲きといったところだと言うことです。

これで満開ではないとは、満開になったらどれほどの光景なのだろう。

 

 

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群生地は順路が設けられていて、クリンソウが咲いている場所には人が入れないようになっています。

 

 

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レンズは16-35mmの広角と70-200mmの望遠が撮っていて楽しく、意外にも24−70mmの標準ズームの出番はほとんどありませんでした。

 

 

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元々咲いていた日本のクリンソウは紅紫色で、白やピンクなど様々な色で咲くものは後に持ち込まれた西洋の種ということ。

ひたちなかのネモフィラや巾着田の曼珠沙華のように一面同じ色の花というのも壮観ですが、個人的にはルピナスのように沢山の色があるのが好きなので、ここのクリンソウはかなり好みな景観です。

 

 

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クリンソウは「九輪草」と書き、仏閣の屋根にある九輪に似ているからというのが名前の由来だそうです。
初めは花弁が9枚なのでクリンソウと呼ぶのかと思っていました。

 

 

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この日は文句なしの晴天で、それ故に日差しもかなりきつくなってしまい、ちょっと写真的には難しい気がしました。
贅沢な悩みではあるけれども、光が柔らかくなる曇りの日にも来てみたくなりました。

 

 

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皆、時間を忘れてこの素晴らしい空間をシェア。

 

 

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クリンソウの群生地はそれほど広い範囲ではないのですが、つい時間を忘れて撮り周ってしまいます。

 

 

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晴天の日曜ということで相当の人手かと思いきや意外に空いていて、写真を撮るのにもカメラマン同士が干渉せずに済む程度でした。
クリンソウのピークがこの翌週になる感じだったので、その時はすごい人でなのかもしれないです。

 

 

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いつの間にか陽も高く上がっていて、空も良い感じで青くなってくる時間帯に。
クリンソウ群生地をあとにして、中禅寺湖の湖畔に向かいご飯を食べます。

 

 

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新緑に包まれた男体山がとても美しい。最近活火山に認定されたそうです。

 

 

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無印の干し芋が美味しくて最近良く食べています。
でも材料の芋が中国産なのが引っかかるので、高くなってもいいから国産の芋を使ってくれないかなぁ。

 

 

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湖畔で何か工事しているなと思って近づいて見たら、なんと遊覧船を建造していました。
考えてみれば当たり前ですが、湖だと現地で建造するんですね。

 

 

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千手ヶ浜は訪れる人の良識がしっかりしているのか、ゴミひとつ無い場所で本当に素晴らしかった。
また紅葉の時に来てみたいですね、きっと素晴らしいにちがいない。

これで千手ヶ浜をあとにして帰りのバスに乗ります。
赤沼車庫行きのバスは人が分散しているせいか結構空いていましたが、午後になれば帰る人でとても混雑すると予想されます。

 

 

 

 

小田代原に佇む貴婦人

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帰りのバスに揺られていたら、小田代原の景色もかなり良さそうなので途中下車することに。

小田代原のバス停の前には鹿避けの回転扉があり、中の保護地区には遊歩道が続いていて周回することが出来るようになっています。
熊の目撃情報も多いらしいです、あくまで熊のテリトリーに我々が勝手に入っていっているのを忘れてはいけない。

 

 

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素晴らしい空と緑です。
ここ小田代原は有名な撮影スポットで、季節ごとに様々な景色を見せてくるようです。

 

 

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小田代原を囲むように遊歩道も設置されていて、最高のトレッキングコースのひとつです。

 

 

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小田代原の真ん中に一本だけ白樺が立っていて、これは「貴婦人」と名付けられた有名な白樺です。
Googleで写真を見ていると、季節ごとに様々な表情を見せる小田代原の中でも特に雪化粧された貴婦人の姿は素晴らしく、また再びその時に訪れてみたいと思うほどです。

 

 

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たっぷりと森林浴を楽しんで、名残惜しいですが小田代原を後にします。

再びバスに乗って赤沼車庫に戻ると、駐車待ちの車が行列になっていました。
やはりこの時間は家族連れが多く見受けられましたので、シーズン中は可能ならば深夜のうちに到着しておくのが鉄板だと思います。

 

 

 

 

ふる川のひもかわ

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日光に来たついでというには距離が離れていますが、群馬県桐生市にある「ふる川」に名物のひもかわを食べに来ました。

中禅寺湖からは国道122号をわたらせ渓谷鐵道沿いに南下すること約50kmで桐生市に着きます。
桐生はひもかわが有名らしく、その中でもこの「ふる川」と「藤屋本店」という店が2大有名店ということらしい。

 

 

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小一時間ほど待ってようやく呼ばれ、「海老天もりひもかわ」を注文。
幅が5cm程度のいわゆる「ひもかわうどん」なら見たことありましたが、これはまるで座布団のように大きく、このお店では単に「ひもかわ」という名称で呼ばれているようです。

 

 

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ひもかわは冷水で締められて、一枚一枚丁寧に畳まれて盛り付けされています。

で、肝心の食感やお味なんですが、初見では「これ絶対食べにくいやつだ」と思っていましたが、実際に口に入れようと吸い込むとチュルン!スポンッ!と簡単に一枚まるごと口に入ってしまいました。
そして口の中いっぱいに広がるこのモッチリ感・・・・なんだこの不思議な食べ物は・・・!とても美味しい!

 

 

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揚げたての海老はプリプリというより、しっかりした食べごたえのもので美味しい。
充実の内容のこの海老天もりひもかわは1250円でかなりリーズナブルなお値段でした。

次はカレー南蛮ひもかわを食べたいですね、ライスと半熟卵が付いていて最後にカレーつゆに入れるらしいです・・・考えただけで美味しそう。

 

 

 

 

というわけで「奥日光・千手ヶ浜のクリンソウと、ふる川の海老天もりひもかわ」でした。

前々から行きたかった千手ヶ浜がこんな晴天の時に行けるとは良い旅になりました。
このあとは前橋の健康ランドに行って風呂入って仮眠してと、撮影後のお楽しみパターンで楽しい休日になりました。

今度は紅葉の美しい秋や雪化粧の冬に行けるように予定を組みたいです。