竹原 憧憬の路 2018

 

今年も竹原の町並み保存地区で開催された「憧憬の路」に行ってきました。

広島の土砂災害の影響で呉線が不通になるなど多くの困難がありましたが、竹原の方々のご尽力により今年も無事に開催してくれて心より感謝です。
TVアニメ「たまゆら」をきっかけに知った竹原への訪問は、今回でもう9回目になるでしょうか。
その歴史や町並み、憧憬の路という幻想的なイベントに魅せられてから、こんなに長い時間が経ってしまいました。
今回も土曜日のみの参加ではありますが、1年分の素晴らしい体験をさせていただきました。

 

 

 

 

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AM8:15 羽田を発つ頃には雨もあがり、東京のビル群が霧の中から姿を表し始めた。
好条件の機外の風景に何度もシャッターを切りながら、ひと足先に雨をやり過ごしたであろう広島の地に向かう。

 

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土砂災害の影響で竹原までの交通手段が限られていたためか、広島空港からの乗合タクシーは行列になっていた。
本来であれば一度呉や三原・尾道方面を観光して、夕方に呉線で竹原にという予定の方も多かっただろう。
僕も真っ直ぐに竹原に訪れ、一年ぶりとなる町並み保存地区の石畳を踏んだ。

 

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竹原に着くといつも真っ先にやることがある、酒蔵交流館での日本酒の購入と蕎麦を楽しむことだ。
お気に入りの銘柄、藤井酒造の「三人文殊」など数本を買い込んで自宅に発送した。
その後は酒蔵交流館の奥にある「酒造そば処たにざき」にて天ざるの大盛りをいただいた。

 

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昨年の訪問時は秋雨がしとしとと降っていたが、今年の憧憬の路の週末は早足の雨が通り過ぎた後の晴れ間が覗く。

 

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町並み保存地区の終端にある「胡堂」はアニメ『たまゆら』や映画『時をかける少女』で登場したあまりにも有名な建築物。
全く話題になってなくて勿体ないのだが、胡堂の屋根の四隅には四神を模した瓦があり、いわゆるパワースポットにもなっている。
屋根の北端にある玄武が1番分かりやすい形をしているので、もし機会があったら見てみてほしい。

 

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休憩は竹原の人気店「茶房ゆかり」へ、言わずと知れた「たまゆら」のモデルになった店である。
憧憬の路の日は沢山の客が並んでいるのだが、僕はいつもタイミングがよく待たずに入れるのであった。

 

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おはぎの抹茶セットを注文。
おはぎは人気なので毎回売り切れてしまっていたのだけれど、今回はありつくことができた。非常に美味。

 

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茶房ゆかりの二階スペースは竹原という町が凝縮されたような空間になっている。
毎回見せていただくのだけれど、その度にこのような部屋に住んでみたいと思う。

 

 

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竹原の名店『ほり川』は今年も外に行列が出来ていたが、見た感じ例年の半分ほどの列の長さだった。
いつもは枝道のその先まで列が並んでいたが、やはり交通事情による憧憬の路への影響なのだろうか。
今年の昼の竹原は、いつもより人出が少ない気がした。

 

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照蓮寺の石段には所狭しと並べられた竹筒が静かに夜を待っていた。
この場所は憧憬の路でも最も華やかに演出される場所のひとつとなっている。

 

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憧憬の路の日は夜になるにつれて人が増えてくるが、僕はもしかしたら昼の方が好きかもしれない。
まるで町全体が大きな舞台装置のようになる憧憬の路、昼間はその舞台裏の仕掛けを垣間見ているような感覚になる。

 

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普明閣は混んでいるのでここ数年は上がらなかったが、今年は空いていたので久しぶりに舞台に上がってみた。
竹原の街並みが一望できる普明閣が建設されたのは1758年、その当時にここから見えた風景はどのようなものだったのだろうか。

 

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竹原駅から来ると町並み保存地区の入り口に位置する「旧笠井邸」は、TVアニメ「たまゆら」において非常に重要な役割を担った場所になっている。
竹原での生活を通して自分の進む道を模索していく少女たちの物語は、爆発的な人気のアニメでは無かったものの多くのファンを作り、そしてこの地へと誘ってきた。

 

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路地裏では素敵な出会いもあった。
なかなかカメラ目線はくれないと飼い主の女性は話されていたが、幸運にも彼の機嫌を損ねること無く一枚をものにできた。

 

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メインストリートからの枝道を歩いていると開店したばかりのギャラリーが祭りの準備に勤しんでた。
あまりに美しい食材だったので眺めていると、写真撮る?のお声掛けを頂いてありがたくシャッターを切らせてもらった。
その後に通りかかったら柚子が無くなっていたので、この色鮮やかな食材たちはどうやら売り物だったようだ。
柚子、欲しかった。

 

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町並み保存地区の入り口に位置する「旧日の丸寫眞館」は、その独特の佇まいから多くの撮影者を惹き付けてやまない。

 

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すっかり陽も低くなり、通りを歩く人の数も徐々に多くなってきていた。

 

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17:00 開催の挨拶も終わり、西方寺の鐘の音と共に今年の憧憬の路が始まった。

 

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憧憬の路の冒頭に行われる「やっさっさ流し踊り」を追いかけて沢山のカメラマンが移動する。
艶やかな着物を纏った女性たちによる軽やかな舞は、訪れていた外国人観光客の関心を引いていた。

 

 

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憧憬の広場の竹のトンネルをくぐる親子連れに混ざり竹提灯を見上げる。

 

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ハート型に集められた竹筒は昨年に引き続き歴史民俗資料館の先にあった。
去年は雨の中での開催で竹灯りも消えているものが多かったが、今年は明るく灯されていて多くの見物客が記念写真を撮っていた。

 

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町並み保存センターの前では色鮮やかなキャンドルが灯されていた。
昨年もあったこのキャンドルに竹は使われていないが、夜に浮かぶ柔らかい色彩が僕の目を楽しませてくれた。

 

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いつもの生活の足跡が残る裏路地も、今夜は竹灯りに照らされていた。

 

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憧憬の路の日は町並み保存地区の食べ物屋も大忙しになる。
「竹雀」で自慢の牛すじ煮込みやとり天、おにぎりを売っていたので買い食いをした。
艶のある米は喉を通る感覚も心地よく、あまりの美味さに4個も食べてしまった。

 

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この夏に西日本を襲った災害は竹原にも重大な被害を与えた。
そんな状況の中でカープが広島にもたらしたものは、何と大きく偉大であったことか。

 

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照蓮寺の石段には上にも下にも沢山の人が集まり、この憧憬の路の中でも最も注目される竹灯りを楽しんでいた。

 

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昼間は人が少なく心配したが、夜になるとそれが全くの杞憂であったことを確認できた。
そう言えば町並み保存地区の中にホテルが出来るらしく、この日はその建物の中を内覧することが可能とのことだった。
屋敷を改装した部屋は広い間取りで、窓からはかつて豪商が眺めていた中庭を見ることも出来る。
お値段は安くはなさそうな口ぶりであったが、町並み保存地区の中で安芸の小京都を満喫できるのあればぜひ泊まってみたいものだ。

 

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地蔵堂は様々な竹細工の作品が並び見物客にも好評だった。

 

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裏路地には三脚をじっと構えているカメラマンが多く見受けられ、それぞれの憧憬の路を表現しようとしている最中だった。

 

 

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たまゆらのファンはとても一途だと思う。
もう何年も竹原に通っている人も沢山いるだろうし、作品を見て初めて訪れたという人も毎年沢山いるだろう。
語り尽くせぬ歴史のある竹原の町に、そっと寄り添うようにたまゆらの物語があり続ければ嬉しいと思う。

 

 

 

 

というわけで「竹原 憧憬の路 2018」でした。

僕が初めて竹原を訪れたのが2011年、憧憬の路には2012年から毎年来ているので、もう8年も通っていることになります。
何回来ても飽きるどころか、まるで実家に帰ってきたような安心感さえ覚えてしまうほど。
今年は災害により重大な被害を受けた広島、復興もまだ途中で痛々しい爪痕も所々に見受けられました。
それでも憧憬の路には多くの人が訪れ、いつと変わらない風景がそこにはありました。
また来年も無事に開催されますように。