秋の北海道旅行 道央一周の道で見た三国峠の朝日と、みなとやのアベック丼

 

 

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美瑛で2日間を過ごした2泊3日の北海道旅行の最終日は、石狩山地を時計回りにぐるりと一周することにした。

大雪山ではもう紅葉のピークは終わっているが、三国峠で朝日を撮影したいので午前4時にホテルを出発することにした。
残念ながらホテルの美味しい食事を食べる権利をみすみす放棄することになるが、三国峠は前から行ってみたかった場所のひとつなので好天となるこの日に行かない選択肢はない。

前日は早寝をして3時半に起床、ホテルの部屋が快適に過ごせたのでぐっすり寝ることが出来た。

そして4時前にチェックアウトし、暗闇の国道39号を走り三国峠へ向かった。

 

 

 

 

 

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DAY 3
国道273号

国道273号は三国峠を越える重要な幹線

国道39号から273号へ入り、三国峠で撮影をしてから更に先へ進む。

この辺りは標高も高いので、旭川周辺よりも早く紅葉を迎えそして終わってしまっていた。
だが、ぼくは秋の終わりから冬にかけての季節感が好きなので、これはこれで楽しくドライブをすることが出来た。

 

 

三国峠

三国峠では松見大橋の写真が定番

三国峠では雲ひとつない空へ上がっていく太陽を見送りながら撮影をしていた。

ピークから1週間ほどは過ぎているのだろうか、見渡す限りの樹海には葉が枯れ落ちた木々も目立っていた。
気温は0℃に迫る寒さだったが、日が昇るまでの数分間は無心でシャッターを切り続けた至高の時間だった。

出来れば順光になる昼過ぎの景色も見たかったが、スケジュールの都合で今回は三国峠を後にすることにした。

 

 

幌加駅跡

幌加駅跡のポイント

三国峠から273号を南下している途中にある幌加駅跡に立ち寄った。

かつての国鉄士幌線の駅であった幌加駅は、鉄道の廃止に伴い廃駅となったそうだ。
ポイントが残されているのが味わい深く、本当は木々の細った秋ではなく新緑の季節に佇む廃駅を見に来たかった。

 

 

幌加駅跡

ホームの駅名標は保存団体によって再建されたもの

国道273号線の開通と極端な過疎化が相まって廃線となった士幌線。
今やこの幌加駅跡やタウシュベツ川橋梁など、その痕跡が有名な観光スポットになっている。

平日の早朝で貸切であったため、しばらく線路の上を歩いたりホームに乗ったりして見学していた。
が、ヒグマ注意の看板が掛けられていたので、長居はせずに先を急ぐことにした。

 

 

第三音更川橋梁

北海道遺産にも登録された第三音更川橋梁

国道273号の途中には士幌線の痕跡が多く見られる。

この第三音更川橋梁は鉄筋コンクリートアーチ橋としては北海道一の大きさを誇る名橋で、タウシュベツ川橋梁をはじめとする北海道遺産に登録された士幌線橋梁のひとつである。

紅葉の中に佇むアーチ橋はなかなかに美しく下からも写真を撮りたかったが、どうやら降りられなさそうだったので諦めた。
士幌線が走っていた頃の橋梁の姿を思い浮かべていて、この橋梁を巡る旅をしてみるのも良いかもと思った。

 

 

国道273号沿いの景色

秋の装いを見せる国道273号沿いの景色

特にあてもなく道央一周を始めてみたが、途中の景色は非常に素晴らしかった。
三国峠こそ紅葉は終わっていたものの、標高を落としてくるとまだまだ秋の最中と行った具合で色も良い。

路肩に停めては何でもない道端の写真を撮ってばかりいた。

 

 

 

 

 

ナイタイ高原牧場

ナイタイ高原牧場は広大な敷地をもつ日本最大の公共牧場

道央での大きな目的地のひとつ、ナイタイ高原牧場にやってきた。

日本一の広さの公共牧場ということだが、あまりの広さに驚いてしまった。
目的地は写真の真ん中あたり、牧場入口のゲートから7kmの山の中腹にある建物ナイタイテラスだ。

 

 

ナイタイテラス

美しい建築のナイタイテラス

ナイタイテラスはまだオープンしたばかりの綺麗な建物だった。
道中トイレを我慢していたのでお借りしたが、写真に撮りたいくらい素晴らしいトイレだった(撮影禁止)。
この景観、札幌のJRビルといい勝負なのではないだろうか。

残念ながらこの時期は牛の放牧はしていないらしく、ひたすら広い平原を見るだけで終わってしまった。
写真もこの時間は逆光のため殆ど撮らず、美味しいソフトクリームを食べてのんびりしていた。

 

 

ナイタイ高原牧場の牛舎

ナイタイ高原牧場の牛舎

牛たちはゲート付近の牛舎で見ることができた。
他の牧場でもそうだったのだけど、牛たちは人が来るとずっとこちらを見てくる。
物珍しいのか何かを求めているのか、それとも何か言いたいことがあるのか。

次は放牧されている時期に会いに来たい。

 

 

福原山荘

鹿追町にある福原山荘は美しい紅葉で有名

ナイタイ高原牧場から然別湖を挟んで反対側にある鹿追町、そこにある福原山荘に立ち寄った。
手入れの行き届いた公園のような場所で入場も無料、落ち着いて紅葉を楽しむことが出来た。

決してアクセスが便利な場所ではないが、特別公開のこの時期は見物客も多いようだ。

 

 

福原山荘

手入れの行き届いた福原山荘で紅葉を楽しんだ

考えてみれば北海道は自然の紅葉は多いのだが、こういう手入れのされた紅葉を見れる場所はあまりない気がする。
自然が少ない分、関東や関西の都心部の方が管理公園での紅葉は多いのだろうか。

 

 

 

 

なとやのアベック丼
みなとやのアベック丼

変わった丼ぶりで人気のみなとやのアベック丼

丁度昼時だったので、新得町にある「みなとや」に寄ってみることにした。
ここは変わった丼を使ったアベック丼が有名で、近くに来ることがあればぜひ立ち寄りたいと思っていた。

今回注文したのは豚丼と冷し山菜そばのアベック丼。
丼の中身は幾つかの中から自由に選ぶことが出来るので、例えばそばとそばの組み合わせも出来るようだ。

 

 

みなとやのアベック丼

非常に美味なそばで地元のお客が多い

そばが美味い。
長野や山梨で食べるものとは違う、コシがあり食べごたえのある食感が心地よかった。
アベック丼だと少なくなるので、これは普通の単品で頼んでも良かった気がする。

ここ新得町は北海道の片田舎なので出歩く人も少ないが、みなとやの店内は非常に賑わっている。
寒い土地柄なのか店内で席の順番待ちをする場所もあり、昼時は常に順番待ちの列が出来ていた。

次はアベック丼をそば二種にして、単品で天丼を決めたいところだ。

 

 

美瑛の畑

美瑛に帰ってきた頃には夕刻になっていた

石狩山地を時計回りに一周し、最後は富良野を抜けて美瑛まで戻ってきた。

かなり早足な日程だったが普段都内で渋滞の中を運転しているので、道央ののんびりドライブはかなり息抜きになった。
もっと立ち寄りたい場所はあったが、帰りの飛行機のことを考えると及第点の行程だったようだ。
余った時間で美瑛をしばらく周って、日没を見送りながら旭川空港へと向かった。

 

 

 

 

 

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旭川空港で搭乗機の到着を眺める

今回の2泊3日の北海道旅行は、長年行きたかった場所を周れたので非常に充実したものになった。
この時期は仕事の関係で平日の休みの計画を立てられないのだが、今年はイレギュラーな年だったので土日月での3連休を貰うことが出来た。
もっとも北海道の場合は3日ほどではとても足りないので、もっと長期の日程で訪れたいものだ。

思ったより紅葉は見れたものの、やはり旭岳のピーク時の紅葉は一度は見てみたい。
時期的には今回より一週間から二週間ほど早い10月初旬くらいだろうか。

次回は是非それに合わせて来てみたい。