今年も広島県にある安芸の小京都、竹原市の町並み保存地区で行われる「憧憬の路」へ足を運んだ。
毎年10月末頃の週末に竹原の町並み保存地区で行われる「憧憬の路」、その幻想的な光景を見ようと毎年県内外から沢山の見物客が訪れる。
ぼく自身もアニメ「たまゆら」をきっかけに、毎年この時期に訪れるようになってもう9年目になる。
最初の頃こそ作中の舞台に足を踏み入れられる事に興奮していたが、いつからかぼくの中で竹原を「たまゆら」とは重ねずに、「竹原」としてその魅力を楽しむようになっていった。
今年も沢山の人が歩いた憧憬の路。
そこで見た景色を拙い腕ながら写真に収めてきたので、またブログに残しておこうと思う。
雨上がりの羽田は絶好のフライト日和となった
羽田に着く頃には明け方まで降っていた雨も止み、前週の北海道に続いての秋の旅が幕を開ける。
駐車場確保の都合で早朝に来てしまったがフライトは遅めの8時台、しかも機材都合の遅延まで重なって相当な時間を持て余してしまった。
これなら7時台でも良かったと後悔しつつも、雨上がりの羽田の空はたいそう美しく輝いていてくれたので、展望デッキで楽しく過ごすことができた。
無事に広島空港に到着したところで知り合いの方にお会いすることができた。
ぼくがTwitterをやり始めて最初にフォローさせていただいた数人のうちのお一人で、今はTwitterは止めてしまったとのことで残念だが、元気な顔を見ることができて嬉しかった。
町並み保存地区の奥にある胡堂は商業の守り神を祀る
竹原は安芸の小京都と称され、町並み保存地区では胡堂を始めとした神社や寺、塩や酒造りで栄えた豪商の住んだ屋敷が今でも残されている。
現代の生活とかつての町並みが溶け合って存在する町並み保存地区では、まさにノスタルジックの極みと言える光景を見ることができる。
酒蔵交流館にあるたにざきでは蕎麦と酒を楽しめる
竹原に着くと真っ先に酒蔵交流館にある「たにざき」に向かい、美味しい蕎麦をいただくのは毎年の恒例になっている。
その後は藤井酒造の龍勢を数本購入し自宅に発送、これでようやく落ち着いて竹原を歩く準備ができた。
照蓮寺の石段では夜に向けて竹灯りの準備が進む
町並み保存地区は住人の方々によって大切に維持されている
竹原のシンボルの一つである普明閣
普明閣は数年前から痛みが目立ち始めていると感じていたが、今年は向かって左側の階段が崩れてしまい立ち入れなくなっていた。
右側からは問題なく入れるが、全体的に塗装も薄くなっているので今後のことが気にかかる。
竹原を見渡せる位置にあるこの素晴らしい建築物の維持にあたって、何か協力できることはないだろうかと思う。
玄関先の風景ですら魔法にかけられた様に美しい
たまゆら作中では「たまゆら」のモデルとなった茶房ゆかり
今回も茶房ゆかりに立ち寄った。
「たまゆら」の舞台となった場所なのでいつも混んでいるのだが、何だかんだと行って立ち寄ってしまう居心地の良い場所だ。
町並み保存地区に暮らす犬も多い
西方寺から憧憬の広場を見下ろす
地元で採れたすだちやゆずの爽やかな緑が美しい
こちらでは柚子やすだちを売られていた。
実は昨年も同じように写真を撮らせてもらっていながら、買おうと思い再び立ち寄ったときには売り切れてしまっていた。
今年はすだちを購入、自宅で焼いた秋刀魚に絞って食べたところ非常に美味しかった。
土曜日は夕刻前に雨が降り始めた
土日で開催された憧憬の路、今回は土曜の夕刻に雨が降ってきてしまった。
ちょっと驚くほどの勢いの雨だったが、程なく止んでくれたのは幸いだった。
この雨のおかげで土曜の憧憬の路では、燃えるような夕焼けや竹灯りの反射を楽しむことができた。
民家の出格子を飾る二連風車
普明閣からは竹原の町が一望できる
普明閣では竹原で話したことがきっかけで知り合いになったフォロワーさんとお会いすることができた。
広島の話やカメラの話など盛り上がって長い時間引き止めてしまったが、とても楽しいひと時を過ごせて楽しかった。
夕刻が迫る町並み保存地区
憧憬の路のオープニングでの流し踊り
雨上がりの土曜日は燃えるような夕焼けが見れた
ここ数年は竹灯りに限らず様々なライトアップが町を照らす
憧憬の広場は最も人手が多いスポット
雨に濡れた路が竹灯りを反射する
旧笠井邸では様々な催し物が行われる
こちらの玄関のうさぎは今年も沢山の人が足を止めていた
竹楽前の見事な竹灯りは多くの人の足を止める
広場では竹原の観光アシスタント「たけはらかぐや姫」の撮影会も
今年は猫のモチーフが多く見受けられた
竹のアーチから照らされるライトアップ
竹灯りには人々の願いが書き込まれる
今年の憧憬の路も無事に終わり空港へと向かう
また今年も竹原で憧憬の路を体験することができた。
初めて来たときにはこれほど訪れるとは思っていなかったが、今となれば竹原の魅力にすっかりハマってしまったと言わざるを得ない。
ここ数年は「散々行ったし今年はやめておこうか」と考えることもあるが、日程が出てくると予定を立てて結局は来てしまうのだ。
またこの場所に来れるように、無事に開催されますようにと、帰りの機内で今回の憧憬の路の想い出を振り返りながら願ったのだった。
©makotomatic.com