CX-3に24ヶ月乗って感じたこと ディーゼルorガソリン? 車中泊は出来るのか?

 

愛車のマツダCX-3の24ヶ月目の点検が終わりました。

2年間この車と付き合ってみて感じた、良い部分や悪い部分などをエントリーにしておこうと思います。

他にこの車種では情報が少ない車中泊のことも書きましたので、実際にどうやって就寝スペースを確保しているのかなど参考にして下さい。

 

 

 

 

基本情報

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大観山にて

MAZDA CX-3 XD PROACTIVE AWD 6AT (DK5AW)

2017年3月納車の時点ではガソリンモデルは未発売のため、購入したのは1.5LディーゼルのXDになります。

本革シートと外装のメッキ装飾を嫌って中間グレードのPROACTIVEを選択し、オプションで安全装備等を最上グレードのL-Packageと同等にしています。

雪道を走る機会が増えると思われたためAWDを選択。
この年次モデルからAWDを選択するとヘッドライトウォッシャーやヒーテッドドアミラー等が付くようになりました。

ボディ色は1番人気のセラミックメタリックです。
白でもなく銀でもなく陶器のように艷やかで、見る角度や時間帯で様々な表情になるこの色はとても美しくて気に入っています。

 

CX-3の前は10年ほど軽に乗っていたので、久々に乗る普通車のしっかり感に感激しました。
各部のセンサーやカメラによる安全装備や運転支援装備を体験すると、もはやそれが付いていない車には乗れないほどになります。

特に便利だと感じている機能がALH(アダプティブ・LED・ヘッドライト)で、深夜の移動が多いぼくにとってはもはや無くてはならない装備です。
購入時には大して注目していなかった機能だったので、実際に使ってみてこんなに便利なものなのかと感心してしまいました。

もちろんMRCC(マツダレーダークルーズコントロール)や、BSM(ブラインドスポットモニタリング)なども重宝しています。
ただ自分のモデルのMRCCは30km~から動作するものなので、現行CX-3の全車速対応MRCCが羨ましくて仕方ないです。

 

アドバンストSCBSと呼ばれる自動ブレーキも装備されており、実は自動ブレーキには一度助けらたことがあります。
恐らく自分でギリギリ止まれたとは思いますが、その時は先に自動ブレーキが効いてくれて事なきを得ました。
マツダの自動ブレーキはスバル同様に高い評価を受けており、恥ずかしながらそれを裏付ける体験をしてしまいました。

 

他にもたくさんの機能が日々の運転の支援をしてくれているので、今でもCX-3を安心して運転することができています。

 

 

ディーゼルエンジンとガソリンエンジンのどちらを選ぶべきか

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黒船桜(阿智村)にて

ぼくの時は1.5Lディーゼル以外の選択肢が無かったのですが、今ならディーゼルとガソリンが選択出来るので迷う方も多いのではと思います。
ぼくの納車からちょうど半年後に友人がCX-3のガソリンモデルを購入し、じっくり乗せてもらうことでディーゼルモデルとの違いを体験することが出来ました。

それぞれ長所と短所がありますが、ここではディーゼル視点で感じた長所短所を書いていきます。

 

ディーゼルエンジンの良い点1 燃費

自分の場合なので参考値ですが、大体平均で18km/L程度走ります。
これはガソリンモデルで同じように走った場合より20〜30%程度は燃費が良いと思われます。
さらに軽油はレギュラーガソリンと比べて約15%ほど安いので、ガソリンモデルのCX-3と比較しても同じ燃料費でより多く走ることが出来ます。

また低燃費走行に関しても、元々回転数が低いディーゼルエンジンはガソリンほど気を使わなくてもそこそこ良い数字が出ます。
ぼくはそれほど気を使っていないで18km/Lなので、燃費に気を使った運転を心がければ20km/L以上のアベレージを出すのも可能です。

 

ディーゼルエンジンの良い点2 トルク

トルクフルと言うと坂道をグイグイ登るイメージですが、トルクの恩恵は高速道路での追い越しでも受けることが出来ます。
前の車を抜きたいのでちょっと加速したいと思ったら、つま先を少し押すだけでグイッと反応してくれます。

またパワーバンドが1600回転からなので、高速巡航時は高回転になるガソリン車より落ち着いていて静かな印象すら受けます

 

 

CX-3の場合はガソリンモデルがNAなのに対し、ディーゼルモデルはターボなので1.5Lとはいえ相当な力強さを感じます。
それでいて燃費が良いので、長距離を乗りつつ運転も楽しみたいというユーザーには有効な選択肢であると言えます。

現行CX-3のディーゼルエンジンは性能数値こそ据え置きですが1.8Lとなり、色々な面で余裕のあるエンジンに進化したのではと考えられます。

 

 

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磐梯吾妻スカイライン・浄土平ビジターセンターにて

次はディーゼルエンジンに感じるネガティブな感想です。

 

ディーゼルエンジンの悪い点1 振動・騒音

高速巡航時こそ静かに感じるほどですが、アイドリング時や低速時はやはりディーゼルエンジン特有の振動や騒音が目立ちます。
特に気になるのがブレーキペダルを介して伝わってくる振動で、長時間の運転で疲れてくると足に痺れを感じてくることもあります。
ディーゼルのCX-3の試乗車とレンタカーにも乗りましたがやはり同様で、ぼくのCX-3の車体に問題があるわけではないようでした。
逆にガソリンモデルを運転した時はブレーキペダルからの振動はまったく感じませんでした。

普段は気にならないのですが、長時間・長距離の運転で身体が疲れてくるとディーゼルの振動や騒音は不快なインプットに感じることも稀にあります。

 

ディーゼルエンジンの悪い点2 煤

ディーゼルエンジンに付いて回る事象として煤の発生があり、いくらクリーンディーゼルと言えど煤が発生します。
マツダのSKYACTIV‐Dはディーゼルエンジンから発生するPM (粒子状物質) をDPFで捕集し、煤が一定量蓄積した場合はDPF再生というプロセスで除去をしています。
このような仕組みをもつディーゼルエンジンはちょい乗りやアイドリング放置を頻繁に繰り返していると、正常に煤の除去が出来ずに何らかの不具合に至る可能性もあります。

 

 

ディーゼルエンジンにとって振動と騒音は当たり前で、それは購入前から分かっている方がほとんどだと思います。
これに関してはデメリットというほどでもないので、あくまでガソリンと比較して違う部分として参考まで。

しかし煤に関してはリコールにもなったほどで、実は自分のCX-3もアクセルを踏んでいるにも関わらずスピードが出ないという症状が2度ほど出てしまいました。
すぐにディーラーに相談したところ、念の為インジェクター交換をすることになりました。

ぼくのように長距離の運転が多い場合はDPF再生サイクルも健全となり問題は無いと思っていましたが、それでも煤による影響のような症状が発生してしまい心配です。

ガソリンモデルに比べて日頃の乗り方を考える必要があるので、そのあたりは若干煩わしいです。
ただ、今現在販売している1.8Lディーゼルは煤対策エンジンとも言われているので、過去の不具合や不安は払拭されている可能性もあります。

あとはトルクを生かした高速巡航でのレスポンスのよい反応に対して、街乗りなどのストップアンドゴーでは何ともモッサリした反応になります。
アクセルの踏み方や慣れで気にならなくなるレベルではありますが、人によっては不快に感じることもあるかもしれません。

 

 

次にもディーゼルを買うか?

もし今CX-3を買うならディーゼルにする理由が見出せない限りは軽快なガソリンモデルが良いと思います。

自分はディーゼルを買った事に後悔などは全く無いのですが、購入時に選択肢があるのならガソリンモデルにすると思います。

次のことは分かりませんが、もしかしたらこのCX-3が自分にとって内燃機関の最後の車になる可能性があります。
ハイブリッドやPHEVなど飛び越えて、10~20年後のドライブトレインの主流は完全なEVになると思っています。

充電インフラの整備にまだまだ時間がかかるという意見がありますが、世の中が向かい始めればあっという間にEVへ世代交代してしまうでしょう。
マツダはロータリーエンジンによるレンジエクステンダー搭載のEVを開発中とのことですが、純粋なEVへの早い転換を個人的に期待しています。

 

 

 

 

 

 

 

未だ飽きることのない艶めかしいデザイン

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大鹿村・大西公園にて

元々CX-3を選んだ理由は、1.デザイン、2.デザイン、3.デザインでした。

CX-3はマツダ車に取り入れられている「魂動デザイン」の第一世代で、個人的に気に入っている箇所はいわゆる「ナマズのひげ」と呼ばれるフロント周り。

発売以来、外見が好きで好きでたまらなかったのですが、中身だけ見ると残念ながらほとんどデミオな訳です。
デミオに対して他意は無いしぼくはデミオも好きですが、現実としてぼくのCX-3は『ボディと装備が少し違うだけで80万も高いデミオ』だった訳です。

2018年モデルになって電動パーキングブレーキや全車速追従のクルーズコントロール、そして念願のアームレストが装備され一定のバリューは出ましたが、ぼくが買った当時はそんな差も無くほとんどデミオな訳です。

なので、いっそデミオにしてしまうか、それとももう少し出せば手が届くCX-5にするか悩む日々が続きました。

それでも結局CX-3の艶めかしい姿が忘れられずに購入に至ったのです。

結果として2年経っても未だに飽きが来ないので、散々迷いましたが買って良かったと思っています。

ただデミオのほうが80万安くて良く曲がります。

 

 

大不評のマツダコネクト 実際はどうなのか

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山下公園通りにて

マツダ車の購入を躊躇させる最大の要因とも言われていたマツダコネクトのナビ、実際はどうなのか。

これに関してはぼくもかなり気にしていたので、CX-3を購入する前にレンタカーで実際に使ってみることにしました。
旅行の時にレンタカーでCX-3を丸一日乗って見たところ特に問題なく使えるのが確認出来たので、それで安心して購入の方向に動いたと言っても過言ではないです。

ぼくが使用したのはナビ改善後(ナビアプリをミックウェア社製に変更後)のものなので、ようやく使い物になってからのマツコネということでしょうか。

いまだに初期の頃の悪評を引きずっているあたり、マツコネ黎明期に採用されていた海外製ナビは相当酷かったんだなという感想です。

現在のマツコネナビは普通に専門メーカーのSDカードナビ程度の性能はありますが、逆を言えばあくまでSDカードナビなので懇切丁寧なHDDナビほどの性能は無いです。
が、ぼくとしては目的地まで案内してもらうという基本的な機能に不満はありません。

 

強いて不満のような事を言うなら、進行方向が渋滞しているのに到着予定時間の表示がイマイチ考慮してくれて無い気がします。
このあたりは以前使っていたHDDナビが優秀だったので気になります、VICS受信しているのだからうまく連携して欲しいものです。

あとはマツコネにアプリが全く追加されないことでしょうか。
最初は便利な”アプリ”がどんどん追加されるのかと勝手に思っていましたが、実際はただの機能タブでしかありませんでした。

ディーゼル車ならDPF再生管理アプリがあれば便利だと思いますが、ECUから数値は取得出来るのにマツコネで見れないのは残念です。

 

 

AWDは超優秀 雪道に不安なし

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美ヶ原にて

スタッドレスタイヤにも夏タイヤと同じ純正ホイールを購入して使用しています。
いかにも「スタッドレスタイヤです!」という安ホイール&スタッドレスを何ヶ月も履いているのは嫌だったので、かなり出費がかさみましたが冬でも純正ホイールのスタイルで走れるので満足しています。

雪道の走破性能については、雪道素人のぼくでも何の不安もなく雪の降る中を美ヶ原高原まで行くことが出来ました。
ビーナスラインではFFのVOXYが路肩でチェーンを取り付けていた横をブリザックを履いたCX-3は難なく坂を登っていけました。
AWDの性能に関しては同セグメント内でも高い性能という前評判も聞いていたので、思い込みを考慮してもかなり良い手応えだったと思います。

法律で天候によりチェーン装着が義務付けられる区間が出来たため、スタッドレスに加えて非金属チェーンも購入しました
18インチのホイールでもチェーンが装着できないということは無く安心しています。

雪中の走破性能が目当てでCX-3を選んだので、この期待通りの性能にはとても満足です。

 

 

 

 

 

 

CX-3での車中泊は可能なのか

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工夫は必要なものの車中泊は可能

CX-3での車中泊は特に問題なくこなしています。
最近、報道のミスリードで車中泊と車上生活を混同する方が多いですが、ここでお話する車中泊はあくまで仮眠の延長線上の行為で駐車中のマナーも遵守しております。

この車で車中泊をする人は稀なのか、購入前に色々調べたものの有益な情報はほとんど得られませんでした。
結局はレンタカーで実際に試して確認し、ギリギリいけそうだったので購入の方向で考え始めた次第です。

ただ真っ直ぐ寝るには身長165cmの自分でギリギリなのと、決して広いわけではないので荷物の置き場所に工夫が必要です。

撮影機材程度ならカーゴスペースの残り半分もしくは助手席の上に置けます。
しかし、折り畳み自転車や冬用トレッキング装備など大荷物を積む場合は『移動中は就寝スペースに積んでおいて、寝る時は運転席等に積み替える』などしています。

 

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(左)コンテナBOXでフラットに (右)後部右座席は就寝スペースの前室として使用

後部座席を倒すだけでは就寝スペースが確保できないので、助手席を前に出してコンテナBOXを配置しています。
以前はエレクターで作成した台を使用していましたが、最近は頭のあたりを広く出来るコンテナBOXにしました。

コンテナBOXは設置が手軽で広いスペースを作れますが、真下にさっと荷物を置ける骨組みだけのエレクターと違い、収納・取出し時に蓋を開けなくてはならないので、狭い車内ではやや使いづらいという欠点もあります。

後席を全部倒していないのは就寝スペースに入るための前室が必要だからです。
就寝スペースは天井までの高さが座高より低いために寝ることしか出来ないので、後部座席の右側に一旦座ってから左側の寝袋に転がり込む感じです。
運転席を前いっぱいに動かせば結構な休憩スペースが確保でき、寝る時は就寝スペース上に置いていた荷物をここに移動させます。

倒した後席の背部分と荷室の段差は定番のお風呂マットで埋め、その上にごろ寝マットレスを敷いてしまえばほぼフラットな寝心地に。
どうしても若干の傾斜は付いてしまうものの、足を伸ばして寝れるので基本的に快眠できています。

 

 

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プライバシー保護と断熱効果で車中泊には必須のアイテム

車中泊のマストアイテムとも言えるシェードはアイズ製のマルチシェードを使用しています。

プライバシー保護は当然のことながら断熱効果も非常に高いので、寝袋との組み合わせで氷点下でも快適に車中泊することが出来ました。

最初はAmazonで手広く展開している会社のシェードを購入したのですが、それがとんでもない粗悪品だったので困っていました。

それで色々調べていたところアイズを知り、当時はCX-3の設定が無かったので直接アイズに持ち込んで採寸してもらうことに。
特注品としてオーダーしたところ、その後に今回の採寸データを使って車種設定をしたいとのことで定番品の価格での販売をしてもらえました。

採寸時も親切に対応していただき、仕上がりも綺麗で品質も高くアフターも充実しています。
最初からアイズに頼んでいればよかったですね。

アイズ製のマルチシェードはとても高品質で採寸もバッチリなので車種を問わずにおすすめします。

 

 

転ばぬ先の杖 長距離を安心して走るために応急タイヤ搭載

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備えあれば憂いなし。最近の車には装備されていないテンパータイヤを購入 ※タイヤ装着前の仮取付

2年目の点検が終わったところでふと思い立って、テンパータイヤ(応急用タイヤ)を購入しました。

標準装備で液剤注入式のパンク修理キットを積んでいますが、液剤を注入してしまうとそのタイヤは修理出来ず使えなくなってしまいます。
18インチのタイヤは高価なので、専門店で修理可能なパンクであれば修理剤を使わずにテンパータイヤで乗り切りたいところです。

特に旅行で地方に行くと誰も来ないような山の中なども走りますから、何があっても平気なようにテンパータイヤは準備しておきたいと考えていました。

このように万全に備えると得てして使わないものですが、それならそれで良いのです。
お守りみたいなものだと思って積んでおきます。

 

 

果たしてこのCX-3は買って良かったのか

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王滝村にて

総合的にはかなり満足してCX-3とのカーライフを楽しんでいます。

確かにディーゼルエンジンはガソリンと比べて不便なこともあります。
が、燃費が良いのは実際に助かるので、ここは長所を褒めてやりたいと思います。

車中泊をするのにも決して広くはないですが、工夫次第で不便なく就寝することも可能です。

そして何よりもカッコいい。

ガソリンモデルの発売以降、道ですれ違うことが格段に多くなりました。
人気が出るとリセールにも好影響を与えるので嬉しい限りです、、、うちは乗り潰すつもりなのでリセール関係ないですが。

先日のCX-30の発表の時には、早くもCX-3のフルモデルチェンジかと思いドキドキしていました。
結局、CX-3はまだこの形で続いていくようなので、もうしばらくは旧世代にならずに楽しんでいけそうです。