河津桜の発祥の地 河津町の桜並木と、大川屋のうな重

 

とある晴れた日に河津桜で有名な伊豆半島の河津まで行ってきた。

伊豆半島はぼくの家からだと財布に優しくて走りがいのあるドライブコースなので定期的に訪れている。

河津桜のシーズンである2月~3月あたりはとても混むので避けていたけど、今年は平日に休んで行くことにした。

 

河津町とは


河津町(かわづちょう)は、日本の東海地方東端部の、静岡県賀茂郡に属する町である。伊豆半島の先端部(南端部)に近い東側地域の一角を占め、太平洋に面する。

サクラの一栽培品種であるカワヅザクラ(河津桜)の発祥地および観光地として全国的に知られており、花見の季節には必ず紹介される。

wikipediaより

 

 

 

 

 

伊豆・河津町の河津桜
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川沿いの遊歩道には早朝の散策を楽しむ人の姿も

平日の早朝ということもあって河津川に近い駐車場を確保することが出来た。
早すぎて駐車場の係りの方がまだ来ていなかったが、とりあえず停めておいて後で払えば問題はないと地元の方に教えてもらった。

朝の遊歩道は見物客もちらほらで、比較的のんびりと散策することができそうだ。

 

 

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河津川沿いには850本の河津桜並木が続いている

河津桜発祥の地として知られる河津町の中心に流れる河津川。
その川沿いには約850本もの河津桜が植えられており、その美しさはシーズンになると必ずTVで取り上げられるほど。

河津桜は日本で多く見られるソメイヨシノなどに比べても花弁の赤色が強く、満開になるまで鮮やかな色を保ちつづけるので写真写りの良さも人気の一つだろう。

 

 

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河津桜まつりの期間中の町内は多くの露店で賑わう

 

 

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伊豆には寺も多いせいか托鉢僧の姿も

 

 

 

 

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河津桜の原木

河津川から少しだけ離れた民家に河津桜の原木がある。
当時この民家に住んでいた飯田勝美氏が、川沿いで芽吹いていた若木を持ち帰り庭先に植えたのが始まりとされている。
やがてその若木は美しい桜の花を咲かせ、後にそれは自然交配で生まれた新種の桜であることが判明した。

樹齢はおよそ60~70年、始まりの木は今もなお美しい桜の花を見せてくれている。

 

 

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路地裏にも立派な河津桜が花を咲かせていた

 

 

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犬を連れて桜を楽しむ見物客も多く見受けられた

 

 

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7,8分咲きの河津桜

訪れた時の桜はおおよそ7,8分咲きというところだった。

この次の週末には満開になったようだったが、恒例の河津桜渋滞も発生し噂では下道が50Kmに渡り渋滞してしまったとか。
河津町は伊豆半島のかなり南に位置しているので、車なら伊豆縦貫道、東伊豆道路のみとアクセス方法はかなり限定されてしまう。
電車で来るとしても伊豆急はかなり混雑してしまうだろう。

渋滞も季節の風物詩だとは思うものの、何時間もつらい思いをしてようやく到着しても現地で駐車場を確保できる保証も全く無い。
出来ることなら平日の、しかも朝に来ることが望ましいと思われる。

 

 

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観光バスが到着し始めると遊歩道には人が溢れ始めた

午前中は写真を撮って過ごしていたが、この日の暖かな陽気は河津桜だけではなくスギ花粉にも活発な力を与えてしまっていた。

車に戻って鼻をかんでは休みを繰り返していたが、駐車場待ちが多いせいか車に乗っていると駐車場係の方が「もう出ますか?まだ出ませんか?」としきりに聞いてくる。
まだ河津川の上流に行っていなかったのだが、駐車場待ちのプレッシャーと花粉症がひどいのもあって今年は早々に打ち切ることにした。

また来年も来るだろうし、その時は万全な花粉対策をしてこなくてはと心に誓って河津町を後にしたのだった。

 

 

 

 

大川屋のうな重
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大川屋のうな重 並3000円(税別)

富士山麓の名水をたたえる静岡県だけあって、伊豆にはうなぎの名店が多く存在している。
河津町にも評判のうなぎ店が軒を連ねるが、その中でも「大川屋」のうなぎが気になったので寄ることにした。

注文したのはうな重の並で3000円、うなぎは2枚だったが1枚が大きくて並でも十分満足できるボリューム。
他にもお新香と吸い物、そして小鉢まで付いてきてこの値段なのだからお得感が非常に強い。

 

 

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蒸さずに焼き上げる関西風のうなぎは外側がカリッと香ばしく仕上がるのが特徴

大川屋のうなぎは蒸さずに焼き上げる関西風なのが特徴で、串にも通さず網で焼くので身を崩さずにしっかりとした食感が残るとのこと。
実際に食べてみると皮がパリッと香ばしく仕上がっていながらも身はふっくらジューシーで、あまりの美味さに恍惚としてしまった。
初代より受け継いでいるというタレも甘過ぎず、ご飯との相性も抜群だった。
驚いたのが肝吸いで、肝はグミみたいな食感かとずっと思ってたが、ここの肝は下の上でスッと溶けていって気持ちよかった。

ただ、美味すぎて好物の山椒をかけるのを忘れて食べ終えてしまったので、ぜひまた来年も寄らせていただきたい。

 

 

うなぎに関する社会状況は今非常に緊迫しており、食べるのをやめようかと思ったこともあったがやはりうなぎ屋で食べるうなぎは美味い。
個人的には日本の中でも洗練された食文化の一つだと考えており、うなぎの専門店はこの先何代も続いていってほしいと願っている。

土用の丑の日になると競い合うようにチェーンの牛丼屋やスーパーが大量のうなぎを売っているが、あれは本当にどうしようもないくらいに美味しくない。
それでいて競い合うように大量に売っているので、その後の食品廃棄の問題もニュースで見ている通りである。

まずい調理しか出来ない牛丼屋とスーパーは、資源回復と日本の食文化の為にうなぎを取り扱うのを止めてみたらどうだろうか。
それで資源回復できてうなぎ専門店の美味いうなぎをこの先も食べられるのであれば、それ以外の日はうなぎを売るのを止めてくれた牛丼屋で牛丼を食い、うなぎが売っていないスーパーで日々の生活用品を買ってもいい。

話が脱線したが、河津町の大川屋のうなぎは最高に美味しかった。

 

 

樹齢千年の大楠
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樹齢千年以上と推定される杉桙別命神社の大楠

河津町には河津桜の他にも樹齢千年を超える大楠があるので、この町に来たのであればぜひ見ていってほしい。

かつては7本の大楠が存在し「河津七抱七楠(ななかかえななくす)」と言われていたらしいが、現存しているのはこの1本のみということだ。
パワースポットとして有名な話はネットの話題でも漁って貰えばいいとして、自分がこの大楠の前にたった瞬間にとにかくその存在感に圧倒されてしまった。
神様というものが宿るのはこういう木なのだろう、こういう木に宿っていてほしいと思うのは、やはり日本人ならではの八百万の神の考えなのだろう。

今から千年前というと時は平安時代、紫式部の源氏物語が執筆された頃に遡る。
長い年月をこの場所で見続けてきたこの大楠は次の千年に何を見るのだろうか。

 

 

 

 

というわけで「河津桜の発祥の地 河津町の桜並木と、大川屋のうな重」でした。

週末の河津の様子をTwitterで見ていると本当に平日に休んで行ってよかったと。
河津桜は河津町に限らず三浦などでも見れるので、次のシーズンでは他の場所も周ってみたいです。